2023.05.19 Fri
生物科学科トピックス一覧

【生物科学科】辻研究室&阿部(博)研究室?金華山でのフィールドワークを紹介

4年次生になると、理工学部の学生はそれぞれの研究室に所属して卒業研究を行います。研究室によっては、大学の外に出て調査を主体とする研究を行うこともあります。
今回は、生物科学科の学生が石巻市牡鹿半島の沖にある金華山島で行っている調査についてご紹介しましょう。

金華山島は、牡鹿半島の沖に浮かぶ、面積10 km2くらいの小さな島です。この島には野生のニホンザルとニホンジカが多く生息しています。
辻研①
辻研②

大槻あやかさん(辻研)は、この島に生息するノネズミの個体数変化と食物環境の関係を調べています。

辻研③生け捕り用のワナ(シャーマントラップ)を設置して、ノネズミを捕獲します。
辻研④捕まえたネズミは計測をし、個体識別用のタグをつけてから放します
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成田歩君(辻研)は、島に生息する糞虫(センチコガネやエンマコガネの仲間)について調べています。「糞虫」とは、その名の通り、動物のフンを食物にして生活しているコガネムシの仲間です。

コップの中にサルのフンを入れて一晩おいておくと、たくさんの糞虫がつかまります。
辻研⑦
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大山雄太郎君(阿部(博)研)は、サルによる海生動物の利用について調べています。海岸にセンサーカメラを設置して、サルがいつごろ海岸にやってくるのかを調べるとともに、サルの糞を集めて内容物を分析し、「海の生態系」と「陸の生態系」がどのようにつながっているのかを解明しようとしています。

辻研⑨
辻研⑩
辻研?
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山小屋の生活
 
金華山島では、ほかの大学の研究者と一緒に山小屋で生活します。みんなで一緒に食事を作り、ご飯を食べながらその日あった出来事を語りあいます。共同生活を通じて研究のヒントを得ることも多いです。

辻研?
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さて、これはいったい何をしているところでしょう?
辻研?
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実は、山小屋のトイレの汲み取りをしているところです。
島にはバキュームカーはきてくれませんから、山小屋を使っている人が定期的に掃除をしなければいけません。一見、研究と関係がないように見えますが、快適な生活環境の維持は、フィールドワークをすすめるうえでとても大事です。

今回の滞在中、島ではお祭りがおこなわれていました。コロナ禍の数年間、いろいろな行事が自粛を余儀なくされていましたが、ようやく「日常」が戻り始めています。
辻研?
時には、神社の行事のお手伝いをすることもあります。私たちは「地元の大学」だからこそできる、地域に根差したフィールドワークを心がけています。
辻研?